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グルコちゃんは今年の6月まで「ギロックまほう学校」の寄宿生でした。
寄宿先は森の中に点在する一軒家で、生徒はそれぞれ一人暮らし。
月に1度は広場にあるまほう大会場でのスクーリングに出席しますが、
それ以外は基本的に森の中で課題をこなしたり、自習をして過ごします。
・・という雰囲気だなあと勝手に思っている曲があります。
これです。
寄宿先は森の中に点在する一軒家で、生徒はそれぞれ一人暮らし。
月に1度は広場にあるまほう大会場でのスクーリングに出席しますが、
それ以外は基本的に森の中で課題をこなしたり、自習をして過ごします。
・・という雰囲気だなあと勝手に思っている曲があります。
これです。
第一楽章 ~まほう学校生徒(グルコちゃん)の日常~ Moderately fast
さあ、すがすがしい一日の始まりです。窓を開け、あたらしい風を入れましょう。床をほうきでさっと掃いてしまいましょう。
そうしたら、きのうのつづき。きのう出来なかったまほうの練習です。
大釜の下の炭火をつついておこし、煮えてきたところで、湯気に手をかざして呪文を唱えます。
しばらく練習していたら、リスさんが窓からのぞいていることに気がつきました。
あまりのかわいらしさに、ふと気が緩んだグルコちゃん。
そのときです、大釜の中の液体が大きな泡を弾かせたのは。
液体はみるみるうちに沸点を通り越し、熱くよどんだ飛沫があたり一面に飛び散りだしました。
「たいへん!」
グルコちゃんは、ありったけのタオルを持ってきてあちこちを拭きながら、こんなときにどんな呪文を唱えればいいのか、必死に思い出そうとしていました。
「そうだ!」
意を決したグルコちゃんは、タオルを投げ捨て、煮えたぎる大釜に両手をかざして呪文を唱えだしました。
「ぐるぐるぐるぐるぐる・・」
やがて、湯気はよどんだ色から紫と緑のオーロラ色になり、ぐつぐつと煮えたぎっていた液体も穏やかな表面を保つようになりました。
「あーあ、またやっちゃった・・」
すっかり汚れてしまった部屋の中を見回しながら、グルコちゃんはつぶやきました。まほうはなかなか難しいのです。
そろそろおなかがすいてきました。
「リスさんといっしょにごはんにしようかな」
そうしてグルコちゃんの一日は過ぎてゆくのです。
第二楽章 ~森へ~ Slowly; with drowsy movement
きょうは、まほうの材料を取りに「深い森」までやってきました。
片手にかごを下げて、一歩進んではお花を探し、もう一歩進んでは薬草を探し…と、ゆっくり森の奥に入っていくグルコちゃん。
やがて森のいちばん奥にあるみずうみまでやってきました。グルコちゃんはかごから瓶を取り出し、みずうみの精霊に話しかけました。
「すこうしお水をくださいな。それからまわりの薬草も摘ませてください」
「すこうしお水をくださいな。それからまわりの薬草も摘ませてください」
「すこうしお水をくださいな。それからまわりの薬草も摘ませてください」
返事のかわりに、精霊はグルコちゃんのことばを繰り返しました。何度も、何度も・・。
それを聞いているうちに、グルコちゃんは眠ってしまったのです。
・・どれほど時間が経ったのか、グルコちゃんはみずうみの縁のお花畑の中で目を覚ましました。かごのなかには薬草やふしぎな花、種、それに瓶には水がいっぱい入っていました。
「精霊さん、ありがとう」
グルコちゃんはぱっと立ち上がってみずうみを後にしました。
「精霊さん、ありがとう」
「精霊さん、ありがとう」
グルコちゃんを追いかけるように、精霊が繰り返します。
「精霊さん、ありがとう」
「精霊さん、ありがとう」
グルコちゃんは眠気を振り絞って一歩一歩進んでやっと「深い森」の境界を抜けると、とたんにベールを脱いだように声がしなくなり、眠気も覚めました。
グルコちゃんはひそやかなため息をついて、「深い森」を振り返るのでした。
第三楽章 ~まほう学校期末試験~ Rondo Virgorously, rhythmically
きょうは半期に一度のまほう試験大会の日です。
まほう大会場では開会式のファンファーレが鳴響き、あちこちでいろいろなまほう試験が始まりました。
生徒はバインダーに受けたい試験の受験票をはさみ、竜使いの試験、物質瞬間移動の試験など、各自が試験会場に赴いていきます。
さあ、こちらでは大釜でまほう液を作り上げる呪文の試験が行われていて、グルコちゃん、試験のまさに真っ最中です。
ちょっとのぞいてみると、ああ、調子がいいみたいです。グルコちゃんは勇ましい顔つきで、両手の平を力いっぱい開き、呪文を唱えています。
でも・・・あら?この色は…。くつくつ適温に沸いていたまほう液が、ちょっと冷めてきてしまったみたいです。グルコちゃんの目に一瞬不安の色がよぎります。ほんとうのことをいうと、この呪文はいままで一度も成功していないのです。
グルコちゃんは不安を振り払うかのように、大きな息をひとつして、同時に両手を一度ぎゅっと握り締めたかと思うと、すぐにぱっと大きく開いてから、澄んだ声で呪文を繰り返しました。
「ぐるぐるぐるぐるぐるぐるぐる~~~」
こうして、ある試験場では竜が逃げ、ある試験場では地面に大きな穴があき、また水柱が立ったかと思うとたちまち氷柱になったりと、夕刻までにぎやかに各種試験が行われていくのです。
どの生徒も一生懸命。みんな一日がんばりました。
合否はまだわからないけれど、グルコちゃんも力を出し切って、きっとすがすがしい気持ちになったことでしょう。
さあ、すがすがしい一日の始まりです。窓を開け、あたらしい風を入れましょう。床をほうきでさっと掃いてしまいましょう。
そうしたら、きのうのつづき。きのう出来なかったまほうの練習です。
大釜の下の炭火をつついておこし、煮えてきたところで、湯気に手をかざして呪文を唱えます。
しばらく練習していたら、リスさんが窓からのぞいていることに気がつきました。
あまりのかわいらしさに、ふと気が緩んだグルコちゃん。
そのときです、大釜の中の液体が大きな泡を弾かせたのは。
液体はみるみるうちに沸点を通り越し、熱くよどんだ飛沫があたり一面に飛び散りだしました。
「たいへん!」
グルコちゃんは、ありったけのタオルを持ってきてあちこちを拭きながら、こんなときにどんな呪文を唱えればいいのか、必死に思い出そうとしていました。
「そうだ!」
意を決したグルコちゃんは、タオルを投げ捨て、煮えたぎる大釜に両手をかざして呪文を唱えだしました。
「ぐるぐるぐるぐるぐる・・」
やがて、湯気はよどんだ色から紫と緑のオーロラ色になり、ぐつぐつと煮えたぎっていた液体も穏やかな表面を保つようになりました。
「あーあ、またやっちゃった・・」
すっかり汚れてしまった部屋の中を見回しながら、グルコちゃんはつぶやきました。まほうはなかなか難しいのです。
そろそろおなかがすいてきました。
「リスさんといっしょにごはんにしようかな」
そうしてグルコちゃんの一日は過ぎてゆくのです。
第二楽章 ~森へ~ Slowly; with drowsy movement
きょうは、まほうの材料を取りに「深い森」までやってきました。
片手にかごを下げて、一歩進んではお花を探し、もう一歩進んでは薬草を探し…と、ゆっくり森の奥に入っていくグルコちゃん。
やがて森のいちばん奥にあるみずうみまでやってきました。グルコちゃんはかごから瓶を取り出し、みずうみの精霊に話しかけました。
「すこうしお水をくださいな。それからまわりの薬草も摘ませてください」
「すこうしお水をくださいな。それからまわりの薬草も摘ませてください」
「すこうしお水をくださいな。それからまわりの薬草も摘ませてください」
返事のかわりに、精霊はグルコちゃんのことばを繰り返しました。何度も、何度も・・。
それを聞いているうちに、グルコちゃんは眠ってしまったのです。
・・どれほど時間が経ったのか、グルコちゃんはみずうみの縁のお花畑の中で目を覚ましました。かごのなかには薬草やふしぎな花、種、それに瓶には水がいっぱい入っていました。
「精霊さん、ありがとう」
グルコちゃんはぱっと立ち上がってみずうみを後にしました。
「精霊さん、ありがとう」
「精霊さん、ありがとう」
グルコちゃんを追いかけるように、精霊が繰り返します。
「精霊さん、ありがとう」
「精霊さん、ありがとう」
グルコちゃんは眠気を振り絞って一歩一歩進んでやっと「深い森」の境界を抜けると、とたんにベールを脱いだように声がしなくなり、眠気も覚めました。
グルコちゃんはひそやかなため息をついて、「深い森」を振り返るのでした。
第三楽章 ~まほう学校期末試験~ Rondo Virgorously, rhythmically
きょうは半期に一度のまほう試験大会の日です。
まほう大会場では開会式のファンファーレが鳴響き、あちこちでいろいろなまほう試験が始まりました。
生徒はバインダーに受けたい試験の受験票をはさみ、竜使いの試験、物質瞬間移動の試験など、各自が試験会場に赴いていきます。
さあ、こちらでは大釜でまほう液を作り上げる呪文の試験が行われていて、グルコちゃん、試験のまさに真っ最中です。
ちょっとのぞいてみると、ああ、調子がいいみたいです。グルコちゃんは勇ましい顔つきで、両手の平を力いっぱい開き、呪文を唱えています。
でも・・・あら?この色は…。くつくつ適温に沸いていたまほう液が、ちょっと冷めてきてしまったみたいです。グルコちゃんの目に一瞬不安の色がよぎります。ほんとうのことをいうと、この呪文はいままで一度も成功していないのです。
グルコちゃんは不安を振り払うかのように、大きな息をひとつして、同時に両手を一度ぎゅっと握り締めたかと思うと、すぐにぱっと大きく開いてから、澄んだ声で呪文を繰り返しました。
「ぐるぐるぐるぐるぐるぐるぐる~~~」
こうして、ある試験場では竜が逃げ、ある試験場では地面に大きな穴があき、また水柱が立ったかと思うとたちまち氷柱になったりと、夕刻までにぎやかに各種試験が行われていくのです。
どの生徒も一生懸命。みんな一日がんばりました。
合否はまだわからないけれど、グルコちゃんも力を出し切って、きっとすがすがしい気持ちになったことでしょう。
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お大事に(?)
いえいえ こういった想像は誰しもがすることです
でもここまで細密だと。。。妄想戦士ですね☆
私は読んでいる漫画と聞いている音楽が 時折一致して
その物語の主題歌になったりします
篠原ちえの「闇のパープルアイ」はCCBの「スワンの城」でした
もう20年以上前の組合せ;
でもここまで細密だと。。。妄想戦士ですね☆
私は読んでいる漫画と聞いている音楽が 時折一致して
その物語の主題歌になったりします
篠原ちえの「闇のパープルアイ」はCCBの「スワンの城」でした
もう20年以上前の組合せ;
無題
ほんとにこういう曲なんです~~(涙)
一致といえば、先日テレビで「インタビュー ウィズ バンパイア」やってて観ましたが、これは「ポーの一族(萩尾望都)」そのまんまだと思ったです。
なんのことやら。
一致といえば、先日テレビで「インタビュー ウィズ バンパイア」やってて観ましたが、これは「ポーの一族(萩尾望都)」そのまんまだと思ったです。
なんのことやら。