グルコ工作員

　「みなさんこんにちは。グルコだよ◎」

夏休みはどうだった？
グルコは森でまほう液の材料を探していたよ。
ずーっと森にいたから、夏休みの宿題をすっかり忘れちゃったの。
工作なんだけど。

それでね、グルコはおかあさんをモデルに
消しゴムはんこを作ってみようと思ったんだ◎

まずはおかあさんの写真を撮って、パソコンで版画風に加工したよ。

　「おかあさん、キャディさんとそっくりだね◎」


これを原画にするんだ。
ほんとにこんな感じに作れたら、グルコうれしいな◎


　「そしたらまず鉛筆を削るところからスタートなんだ」


グルコは鉛筆削りを持ってないから、カッターで削ってるんだ。
鉛筆はね、なるべく濃いほうがいいと思うよ。これは２Ｂだよ。

加工した絵をトレーシングペーパーに鉛筆で写すよ。


　「初めてだから、線は太めがいいみたい」


そしたらそれを、爪でこすって消しゴムに写すんだって。


　「トレーシングペーパーがずれないようにしなきゃ」


　「こんなかんじに写せたよ」


この消しゴムはね、版画用ので、表面に色がついているの。
だから、彫るところと残すところがはっきりわかるみたい。
べんりなのがあるんだねえ。


　「まわりの余分なところをまずカットしたよ」


思ったより・・小さくて細かいよ！
まつげとか口とか、グルコ出来る気がまるでしないよ！


　「でもがんばって彫る！ぐるぐる～◎」


えーと、白いところは彫って、黒いところは残すんだよね。
あれ？てことは、おかあさんのお顔、ほとんど白いし！

・・グルコ、消しゴムはんこ作るの初めてなんだ。
最初はもっとかんたんなのから作るとよかったよ・・


　「できた・・かも・・？」


さっそく試し押しをしてみようっと◎
消しゴムに、ちいさなスタンプのインクをぽんぽんぽんって押し付けて、
原画のとなりに、




　　　ポンッ！






　　　「・・あれ？」



　　　「なんか足りなくない・・？」



　　　「鼻が・・無い・・」



おかあさんのお顔を白くしようとするばっかりに、
うっかり鼻をなくしてしまったみたい。


他にも曲線がガタガタだとか
三白眼になっているとか
親指に絵を描いたみたいだとか
いろいろあるけど、初めてだから大目に見て欲しいと思うよ◎

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　「夏休みの宿題、完成したよ◎」